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Diary 写メ日記の詳細

第5話:羽田、襲来
羽田千冬 2025.09.20
第5話:羽田、襲来

歌舞伎町タワーの自動ドアが、静かに開いた。

足を踏み入れた瞬間、


まるで別世界に迷い込んだような感覚。

「…どこに行けばいいの?」

不安を抱きながら、


エスカレーターに乗ろうとしたその時だった。

「やっぴー!可愛子ちゃん!」

突然、背後から陽気な声が聞こえ、思わず肩が跳ね上がる。

「えっ!誰っ!?」

振り返ると、


身長177cmくらいの


ヘラヘラ笑顔を浮かべたメンズが


仁王立ちで立っている。

私はびっくりして、思わず後ずさった。

「俺は羽田千冬!


この階層を担当してるんだー!


任された仕事は120%でこなします!


燃えるぜ!!」

その声は、通路に響き渡るほど大きく、体育会系ノリ。


あまりの勢いに圧倒され、ただ立ち尽くすことしかできない。

「じゃあ、


特別な時間(カウンセリングタイム)を始めようか!」

彼は有無を言わさぬ勢いで私の腕を掴み、


近くのドアを開けた。

その奥には、


ソファとテーブルが置かれた


シンプルな部屋が広がっていた。

「一方的だし…圧が強くて怖いんだけど…」

恐怖心に怯えながらも私はソファに座る。


彼は馴れ馴れしく隣に座り、ニヤリと笑った。

そこから、特別な時間の30分が始まった。

彼は、出だしから体育会系ノリで


マシンガントークを繰り広げる。

自分の仕事への情熱や、


「人を120%楽しませる!」という意気込みを熱く語る。

私は彼の話に適当に相槌を打ちながら、心の中で確信していた。

「全然、このメンズには魅力を感じない。緊張して損したわ」

これなら、簡単にクリアできる。


そう思った矢先、私はホッと一息つく。

そんなことも知らない彼は


いきなりこんなことを言い出した。

「緊張、ほぐれたみたいだね〜!


特別な時間は成功だよ♡」

何を言っているのかさっぱり分からない。


彼の言葉の意図が掴めないまま、


目の前に文字が現れた。

『コウリャクハジメマスカ?』


『YES』『NO』

いけると確信していた。


私は迷わず『YES』を選択する。


その瞬間、彼の雰囲気がガラッと変化する。

「ありがとうございます。


では、始めさせていただきますね」

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