Diary 写メ日記の詳細
初めてバレンタインを知り意識したのは小学生の頃。
基本は学校が嫌いな場が、その日の朝だけは期待を胸にワクワクしながら登校したのを覚えてます。
恥ずかしそうに顔を真っ赤にして俯きながら僕にチョコを渡す女子が一体何人いるのかな?
両手に持てないくらいのチョコを羨む同級生の男ども。
ふふふ。でへへへ。
そんな妄想をしていた西島。
学校に到着。
特に何もなく教室へ。
まぁ、まだ朝だしな。
ホームルーム…普通に終わる。
一限目…普通に終わる。
二限目…普通に終わる。
ここで15分の長めの休憩。
教室の女子が女子同士でチョコを渡し合っている。
まぁ、まだ午前中だし、今はあれか。前座ってやつか。
三限目…普通に終わる。
四限目…普通に終わる。
給食&昼休憩…さぁ、そろそろ来るだろ。給食は早めに終わらせる。男子はいつものノリで校庭に遊びに行く。いつもはいの一番に向かうタイプだが、この日だけは違う。
きっと人がいるとチョコ渡しずらいだろうから。
教室に残る。数人の女子と男子は僕だけ。
そして、そのまま昼休憩が終わる…
やはり、エモいシチュエーションは放課後だよね。うん。そうだよね!
最後の授業が終わる…
なんだか女子グループが男子グループ、特に西島の方をチラチラ見て「ほら!行きなよ!」なんて言っているのが聞こえる。
そして、俯きながら顔を真っ赤にした股子ちゃんがこっちへ来る。
お!おお!これは!!
股子ちゃんは僕の横にいた股男のところへ…
股子「こ、これ!」
股男「あ、ありがと」
西島「…」
周りの男子も女子もヒューヒュー盛り上がってる中、西島だけは何も楽しく無い。
しかし、まだ西島にチョコを渡したい女子はこの学校に居るはずだ。
白々しく教室を出て、校舎内を徘徊。
ほら、人気のない音楽室の前。どうだ?
誰も来ない。
やはり、校舎裏だよな。
ほらどうだ?
誰も居ない。
体育館へ。
校庭へ。
もしかしたら帰り道で待ってるかも!
いつものルート。
何もない。
もう一度違うルートで。
何もない。
結局、西島は何一つ得ることなくその日を終えたのだった。
そして、夜ご飯の時に、西島は泣いた。
「チョコ一つももらえなかった…」
悔しかった。あり得ないと思った。こんなことがあってたまるかと…
この世の全てを憎みぶちまけ泣いた。
この日のことを西島は『涙のバレンタイン。』
そう呼んでいる。
未だに西島家の勝利の黒歴史ネタとして、親戚や両親の知り合いや友人に語られてるお話し。
おちまい
