Diary 写メ日記の詳細
羽田千冬と成田千晴による、
息つく暇もないツインズのダブル猛攻。
思考が完全にパンクしたことで
「デレる余裕すら失う」という
奇跡的な理由で見事くぐり抜けた私は、
次の階層へと足を踏み入れた。
目の前に現れた第三階層のフロアは、
これまでの部屋とは一変して、
まるで子供部屋のような
ポップでカラフルな雰囲気が漂っている。
「次はどんな人がくるかな……?」
ここから先は未知の領域であると同時に
リセットを経て何が起こるか分からない
そんな状況に、少しワクワクしながら
扉を開けた。
……しかし。
「え……?」
扉の向こうに広がっていたのは、
積み木やミニカー、ぬいぐるみといった
おもちゃが無造作に散らかり放題の空間。
肝心のメンズの姿は、
影も形も見当たらない。
「あれ…また空き部屋?
もしかして、またダブルのパターン…?」
羽田の部屋が
もぬけの殻だった時のデジャブが
脳裏をよぎり、警戒心を強めた瞬間だった。
『ビビッ…ジジジッ…』
突如、空間全体に鋭いノイズが走り、
視界が激しく歪む。
「な、何……!?」
パチパチと弾ける光と歪む景色を
目の当たりにしながら、
私は全身に鳥肌が立つのを感じていた。
この全身が締め付けられるような、
空間そのものが書き換わっていく感覚。
「これ…以前、
ロングフリーズした時のやつだ!」
また強制リセットかと思い身構えたが、
今回は違った。
散らかっていたおもちゃやポップな壁紙が、
デジタルな光の粒子となって分解され、
徐々に部屋の構造そのものが変化していく。
艶やかなステージが広がり、
天井からはムービングライトが吊り下げられ、
幻想的な紫と青のスモークが立ち込める。
瞬く間に、
そこはまるで巨大なコンサート会場のような、
圧巻で息を呑むほど綺麗な空間へと
作り変えられてしまった。
呆然と立ち尽くす私の耳に、
静寂を切り裂くようにして響き渡ったのは
「君に会えたこと〜♪」
ホール全体をビリビリと震わせるような、
今まで聞いたことがないほど透き通った、
圧倒的に美しい歌声。
「だ、誰っ!?」
眩いピンスポットライトが
ステージ中央を照らし出す中、
私は思わず叫んでいた。