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Diary 写メ日記の詳細

第三話:この世界のルール
羽田千冬 2025.09.18
第三話:この世界のルール

「…教えてあげるよ、この世界のルールをね」

「ルールなんてあるんだ…」


私の頭も少しずつ状況に慣れてきたようだ。


冷静な判断も出来るようになってきたのが分かる。

「よく聞きな。


ここは現実の世界じゃない。


仮想空間?ってやつだよ」


シブは自信満々な表情で語り始めた。

「知ってた…」


私の口から本音が漏れてしまった…。

シブは「知ってたのかよ!状況把握速いな!?」と


驚いた表情を見せながらも続ける。

「この世界を抜け出すには


歌舞伎町タワーを攻略する必要があるんだ」

「歌舞伎町タワーをコウリャク…?」


また、頭が回らなくなってきた。


しかし、そんな私をほっといてシブは続ける。

…それから長々と語られたけど、


簡単にまとめるとこんなルールらしい。

------------------〈ルール〉--------------------

・この世界から抜け出すには、


歌舞伎町タワー攻略が不可欠

・歌舞伎町タワーには10人のメンズが居て、


それぞれ固有の『能力』を持つ。

・プレイヤー(私たち)はその『能力』に


合計150分耐えきればそのメンズを攻略したことになる。

・最初の30分は『カウンセリング』という特別時間。


そこで一度引くか、そのまま攻略するか選ぶことが出来る。

・そのまま攻略する場合、120分本気でデレさせに来る。

・もしもデレてしまった場合や攻撃的なことをした場合、


強制リセットとなり、初期リスポーン地点へ戻る。

--------------------------------------------------

あまりにも、具体的な説明に私は疑問を抱いた。


「シブちゃんは…なんでそんなに知ってるの…?」

シブはゲラゲラ笑いながら答えた。


「アタシ、惚れやすいんだ!こう見えてさ!


もう何周目かも分かんなくなってきたわw」

ゲラゲラ笑っていたが、


急に真面目になり、続ける。


「だから、あんたは運が良いんだって。


最初から私がいて、やり方教えてあげてるんだから 」

「そうね…」

私の不安げな表情を察したのか、


シブはニカっと笑顔を作り、私の手を引く。

「キャリーしてあげる!


あんたは黙ってついてきな!」

お気楽なシブに連れられ、


私たちは歌舞伎町タワーへ向かうのであった。

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