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Diary 写メ日記の詳細

第二十四話:何…この状況…?
羽田千冬 2025.10.15
第二十四話:何…この状況…?

白川椿の攻略を終え、


私は次の階層へ向かった。

「廊下に誰かいる…」

何の扉もない場所に


優しそうな青年が一人、私を待っていた。

「やぁ、ここまでよく頑張ったね」

彼がそう言って微笑んだ時、


突然後ろから騒がしい声が聞こえてきた。

「やっぴー!みちさん!元気っすか!」


「お疲れ様です~、みっちーさん」

振り返ると、そこには羽田千冬と成田千晴がいた。


相も変わらず体育会系、そして巨人である。

「なるほど…普段の姿なのね…」

私が感心していると


見慣れた顔ぶれが次々と現れる。

「みっちーさん、俺のマラマラヘビ知らない?」


「遊びに来ちゃいましたけど、いいんすか!」

櫻井翠と三宅優人も登場してきた。

「二人とも…最初にそもそも人間ではなかった組か…」

苦笑いをしている私に後ろから声を掛けられる。

「あーし達はぁ…


みっちーの言うことならなんでも聞くって感じ~?」

アメジ姿の紫水晶。


なぜ通常状態がアメジなのかは分からないが、


次のメンズは相当な人望の持ち主らしい。

この人たちが来たってことは…

「Hey ! ボクタチもイルッテコトダヨ!オフコース!」


「道枝先生…バスケがしたいです…」

当然、白川椿、月野結弦の登場である。


二人とも…こんなにテンション高かったっけ?


ホワリバ画伯…帰国したんじゃなかったの…?


ちゅきののセリフもどっかで聞いたことある気が…

情報量が多すぎて、


私の頭はショートしそうになっていた。

しかし、


考える時間なんて与えてくれるはずもなく、


これまでの攻略対象だったメンズたちが、


全員勢揃いしていた。

「な…何…この状況…?」

「やれやれ、困った後輩たちでごめんね


俺の名前は”道枝慎”。


禁域の最後の砦を任されているんだ」

「最後の砦…だから全員集合ってこと?」

「いや、ご挨拶しなさいって言ったら


全員集まってきただけだよ


ちょっかいかけろとは言ってないんだけどね…」

彼は微笑みながら、私に向き直った。

「一応、皆からは"重鎮"って呼ばれてるんだ」

「すごく頼られているんですね…」

彼の落ち着いた声や表情に


私は自然と心を許してしまっていた。

仮に重鎮と呼ばれていなかったとしても、


この人の落ち着きようを見れば、


男性でも心を開いてしまうのが理解できる。

「ぼーっとしてどうしたの?


もしかして、今までの子たちが印象強すぎて


俺のこと、少し疑ってる感じかな?」

「正直…そうです。」

「ははっ、安心してよ。


特別な時間は本来心を開いてもらうための時間だからさ。」

「じゃあ、あなたはこれが普通ってこと…?」

「そうだよ、ちょっと安心した?」

「はい、少しだけ…」

その時、私の目の前にいつもの文字が浮かび上がる。

『コウリャクハジメマスカ?』


『YES』『NO』

「選んでよ、


俺は本気モードになっても


そんなに変わらないから。」

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